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2012.10.08 (月) ![]() |
K2Couple No.0381。 |
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幽ノ沢V字岩壁右 ゆうのさわ X字がんぺき(群馬県) |
1,725m | ![]() |
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クライミングのあとも超ハード | ||||||||||||
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* 距離と最大標高差・累積標高差は GARMIN GPS data です |
▲ 7P目のスラブの上でピース |
谷川岳BP 【車中泊】 4:00 ... 4:30 マチガ沢出合 ... 4:50 一ノ倉沢出合 ... 5:10 幽ノ沢出合 5:30 ... 5:45 高捲き 6:40 ... | |||
7:20 【BF】 7:35 ... 8:00 カールボーデン取付 ... 8:45 登攀準備 8:55 ... 10:30 カールボーデン上部 ... 【V字右クライミング】 ... | |||
14:50 石楠花尾根 15:00 ... 15:50 堅炭尾根 16:00 ... 中芝新道 ... 17:20 芝倉沢出合 17:30 ... 18:35 国道出合... | |||
19:15 幽ノ沢出合 ... 19:30 一ノ倉沢出合 ... 19:55 マチガ沢出合 ... 20:30 谷川岳BP | |||
谷川岳BP 20:55 = 水上IC/関越道/高崎IC = 22:25 ■ | |||
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この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔) |
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カールボーデンの中程の、傾斜が増す手前のテラス状のところで登攀準備し、スタカットで登ることにした。 傾斜はさほど急ではないので、慣れたパーティならノーロープまたはコンテで登ることも可能である。 たまにハーケンがあるが、ランナウトしているので、慎重に登る必要がある。 最初の2ピッチは、ロープを50mいっぱいに伸ばしたところにビレイ支点がある。 3ピッチ目は、20mほどの短いピッチで、T1にたどり着いた。 最初は拓哉−おいちゃん&はらっぱパーティが先行したが、時間がもったいないので、隊長−うさぎ&とっちゃんパーティにもほぼ平行して 登ってもらった。 しかし、出だしではらっぱがロープを岩にひっかけて登れなくなり、時間をロスしたので、2ピッチ以降は隊長パーティが先行した。 |
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▲ たっくんリード | ▲ こちらは隊長リード | ||
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はらっぱは、しょっぱなからトラブってしまいました (^^; どうやっても外れないので元の位置までトラバースしていたら、急に下ろされて焦った。 ![]() |
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▲ 2P目を登る | ▲ カールボーデン上部 | ||
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▲ 楽勝だよね | |||
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▲ 暑いくらいの日差しです | ▲ T1まで登った隊長party | ||
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はらっぱがもたついたので、隊長partyが先行した。 最初のピッチでおいちゃんにやられたので調子出ない。 あとは簡単にクリアー。 ![]() |
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▲ カールボーデンを見下ろす | ▲ おいちゃん&はらっぱ | ||
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▲ あそこがトラバースピッチね | ▲ 好きにしてやる | ||
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T1から右にトラバースし、リンネを横断して対岸の小尾根に登る短いピッチである。 出だしはリンネに向かって少し下り気味にトラバースすることになるが、リンネ近くが濡れていて滑りやすい。 乾いているところを拾ってトラバースし、リンネを渡った。 対岸の短いが傾斜のある斜面を一登りし、尾根の上でピッチを切った。 |
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ここからV字岸壁右ルートをめざして、右俣リンネを1回目のトラバース。 たっくんは左手を岩に当てて、バランス良く普通に歩いて行きますね。 |
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▲ たっくんトラバース |
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ここからのトラバースは、netのレポを読んで大いにビビらされた場所です。 ここで落ちたら、かなり振られてしまうけどね。 |
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▲ 3P目終了点でリードをビレイするおいちゃん |
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はらっぱは両手を壁に当てて身体のバランスを取りながら、なるべく下は見ないように進みました。 ![]() ![]() |
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▲ トラバースを上から見る | ▲ トラバース完了しました ▲ ラジャー | ||
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尾根の上から数m下ってからスラブのトラバースが始まる。 下るところにはお助け紐がぶら下がっているので、ありがたく使わせてもらった。 トラバースを始めてすぐのところにハーケンが1本あるが、あとは完全にランナウトしている。 ほぼ水平にトラバースしてからT2(要)に向かって登り始めるところにハーケンを1本打った。 気持ちよい音が谷に響いた。 よく見ると、近くにハーケンを打った跡があった。 傾斜の緩いスラブを登るとT2となる。 テラスと言っても、それほどはっきりしたものではなく、遠目には連続したスラブに見える。 |
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▲ T2(要)の隊長party | ▲ たっくんトラバース開始 | ||
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次のピッチもトラバースで、さっきよりも長く高度感もあります。 たっくんがハーケンを打つところを初めて見たよ。 ![]() |
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▲ トラバース中のリードたっくん | ▲ ハーケンを打つたっくんとT2の隊長party | ||
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はらっぱの番です。 ![]() ![]() |
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▲ お助け紐で一旦下りてからトラバース開始 | ▲▲ はらっぱ緊張のトラバース | ||
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さっきよりは精神的にヤバかった。 そして、ビビったわりに問題なくクリアー(^^ |
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▲ はらっぱをビレイするたっくん | |||
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支点から右側のやや傾斜の増したスラブを登る。 ハーケンは2本しか見当たらず、かなりランナウトするが、ホールドが大きく、簡単に登ることができる。 ところどころ浮石があるので、石を落とさないよう注意が必要である。 終了点にはしっかりしたボルトがあった。 |
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ここからはたっくんの指示で右にルートを拾って登り、上から先行partyの声がしています。 ピッチ終了点から下を眺めると、白いカールボーデンが広がっています。 |
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▲ 6P目をリードするたっくん | ▲ 東尾根からトマの耳方面かな | ||
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同じくらいの高さに、中央壁にアタックするpartyが見える。 ![]() ![]() |
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▲ 中央壁登攀中の二人party | ▲ 終了点へ ▲ ブイブイ | ||
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スラブをトラバース気味に左上する。 あまり上に登り過ぎないようにした方がよい。 ルンゼの中央に出て少し登ったところでピッチを切った。 草が多く、すっきりしない。 |
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今度は左へ登って行く。 |
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▲ 青空に向かって | ▲ ルンゼの登攀なので、衝立岩のような露出感はない | ||
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▲ 7P目終了点で | ▲ 眩しいし | ||
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▲ 西黒尾根、東尾根、一ノ倉尾根と並び、幽ノ沢の中央岩壁 | |||
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スラブ状のルンゼの残り20mを直上すると、垂直の壁に行く手を遮られるようになり、ルートは左に直角に曲がる。 壁に突き当たったところの支点でピッチを切った。 ここはいつも濡れていて悪いところであるが、今日は乾いていて、簡単に登ることができた。 |
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ここも左に。 うさぎさんととっちゃんは、とにかく速い。 ![]() |
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▲ ずっと、はらっぱ・おいちゃんの順 | ▲ 8P目の終了点に着く | ||
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左側に伸びる黒い岩のゴツゴツしたルンゼを登るピッチである。 ここもいつも濡れているところであり、滑らないよう注意が必要である。 このピッチは、ホールドがしっかりしている上に、ハーケンが適度な間隔で打たれているので、濡れていても安心して登ることができる。 最後の短い垂壁は、一手が悪いので、左側から草付きを登ってから右にトラバースしてテラスに出た。 テラスにはボルトが1本しかないので、隊長は岩角にスリングを巻いて補強していた。 |
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このピッチは濡れてる場所もあった。 ![]() |
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▲ 隊長partyのフォローをつっつくたっくん | ▲ 背後の風景 | ||
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▲ ルンゼ登攀 | ▲ 左の草に取ったランニングを回収するおいちゃん | ||
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凹角から浅いチムニーを登るピッチである。 傾斜がきつく、濡れていることが多い。 ところどころホールドが細かいので緊張する。 浅いチムニーを登り、傾斜の落ちた凹角を登ると、1枚岩のようなスラブに出る。 ここにビレイ支点があるので、一旦ピッチを切った。 |
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▲ 10P目をリードする隊長 | ▲ とっちゃんとうさぎさん | ||
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小さなチムニーを登るピッチですよ。 ![]() |
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▲ プチステミング | ▲ シコシコ | ||
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左手のリッジ状の岩の脇をほとんど藪こぎ状態で登った。 リッジ状の岩が終わる手前で岩に登り、ブッシュ帯の踏み跡を登った。 ブッシュを抜けたところの露岩にあるボルト3本で支点を作り、ピッチを切った。 |
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簡単な露岩を登り、踏み跡をブッシュにつかまりながら登って石楠花尾根に出た。 |
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草付きの登りですが、程よいスタンスがあり笹や潅木を掴んで登る。 ここがクライミングの終了点でした、本来なら ・・・ ![]() |
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▲ 何度も眺めた白毛門 | ▲ 終了点も近い気配だぞ | ||
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▲ ブッシュから露岩に出る | ▲ しみじみと幽ノ沢 | ||
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そして石楠花尾根に出て、一応幽ノ沢岩壁のクライミングは終了です。 そして恒例の完登記念握手です (^^ ![]() |
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▲ ブッシュクライミング | ▲ おめでとう、ありがとう |
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▲ 石楠花尾根全景 | |||
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▲ クライミングを終了し、石楠花尾根に到達した我がparty (先行party撮影) | |||
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突然たっくんが 「ここからはノーザイルだからね」 宣告 しかし、泣きそうなはらっぱを見て、コンテで登ってくれる優しいたっくん ![]() |
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▲ ヤブに突入する前の先行party | ▲ さて行くか | ||
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笹薮の急斜面を笹を掴んで登るのですが、地面も岩もないんです。 後から登ってくるおいちゃんはノーザイルなので、滑ったら命がありません。 ![]() |
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▲ 頼りは笹と潅木だけ | ▲ 平らに足を置ける場所は皆無 | ||
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なるべく笹を束にして掴んで、身体を引き上げる。 ここで笹や潅木が抜けたら万事休す。 ![]() |
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▲ 急やね | ▲ 隊長 | ||
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▲ 堅炭岩 | |||
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中芝新道はよく手入れが行き届いており、笹が幅広く刈られているが、急でところどころ岩があり、おまけに前夜までの雨のため、よく滑り 、歩きにくい。 芝倉沢への急な斜面の下りは結構厳しい。 途中1ケ所、浅い沢を横切るところの岩場には鎖が新設されていた。 何箇所かある露岩を注意深く下り、芝倉沢に着いた時には、もう夕暮れが迫っていた。 芝倉沢に下りてからは、しばらくは左岸を、大石の間をすり抜けながら下り、ザレのところから左岸の踏み跡を辿る。 フィックスロープのある急斜面を下り、沢に下りて少し下ったところでルートを失った。 途中で踏み跡を見落としたかもしれないと思い、はっきりするところまで戻ってみたが、見落としがない。 またこの先、左岸が急斜面になっているのが分かり、対岸に渡るのではないかと思い、みんながいるところまで戻ってきた時、隊長さんが右 岸のルートを確認した。 帰ってから前の記録を見たら、「出合の直前で右岸に渡る」とあった。 すっかり記憶から飛んでいた。 出合からは水平道路をひたすら歩き、20時30分にやっと土合に戻った。 行動時間が16時間30分の長丁場であった。 沢登り、岩壁登攀、藪漕ぎ、急な下山道と山のすべてが詰まっている幽ノ沢は、さすがに手ごわかった。 |
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悪戦苦闘すること1時間、やっとのことで笹薮からひょいと堅炭尾根の登山道に飛び出した。 こんな所に連れて来て、たっくんの意地悪って言っちゃったけど。 |
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▲ ヤブを抜けて登山道に出る |
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南に一ノ倉岳、目を移せば端正な姿の武能岳そして稜線に小屋も見える。 谷川岳の紅葉にはまだちょっと早かったけど、うっとりです。 予定より2時間半近く遅れているし、ゆっくりは出来ません。 |
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▲ 武能岳 | |||
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▲ 巻機山 | ▲ 朝日岳 | ||
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中芝新道はキレイに刈り払いされている。 下りながら振り返って見る岩峰や少し紅葉した木が夕陽に綺麗です。 |
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▲ 中芝新道を下ります | |||
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▲ 朝日岳をバックに紅葉 (日陰になっちゃったけど) | |||
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▲ たっくんparty(たっくん、はらっぱ、おいちゃん)の下山 | |||
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たっくんが核心の岩場トラバースがあると言ってた場所には、真新しいクサリやロープが設置してあったので、確保してもらう必要はなかった。 カッコ悪いけど、転倒を避け足腰の負担を軽減するのには良い。 |
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▲ 紅葉の始まり | |||
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▲ まだ元気だけど ▲ いやになってきた ▲ クサリがあって良かった〜 | |||
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▲ 芝倉沢が見えて | ▲ 隊長partyが待っている(スミマセン) | ||
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芝倉沢を渡ったところでドリンク休憩、ここでヘッデンも準備します。 支流の崩壊地点で登山道が途切れていて、愕然とする。 |
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▲ ついに残業突入 |
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芝倉沢の左岸高捲き道で暗闇になる。 みんなの声が沢音にかき消されて良く聞こえない。 ヘッデンを頼りに暫く道を探して右往左往。 |
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▲ 肝心なところで乱れていたトラックデータ |
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やっと芝倉沢出合、中芝新道入口に戻ってきました。 ここで最後尾を歩いていたおいちゃんが、突然姿を消す。 ちょうど「この先危険崩壊地」と書かれていて、真新しい菊の花が供えてあった場所でした。(おいちゃんが菊の花にならなくて良かった) |
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▲ 18:35 中芝新道の入口(旧道)に着く |
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林道は快適。 全員無事に帰ってこれて良かったけど、疲れたね〜。 |
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▲ それぞれに帰宅の途につく | |||
今回ご一緒させていただいた、三重鈴鹿の隊長さんのHP「歩人倶楽部」は コチラ です。 |
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☆ レポ作成に当たり、たっくん及び 隊長・うさぎさん、とっちゃんから提供された写真をたくさん使用しています。 この場を借りてお礼申し上げます。 |
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アプローチ へ戻る | |||
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